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リチウムイオン電池は劣化する [リチウムイオン電池]

こんにちは、亀仙人です。


電池のことで書いておきたいことがあります。


それは「リチウムイオン電池は劣化する」ということです。



リチウムイオン電池に限らず、世のすべてのものは劣化から避けられませんが、
リチウムイオン電池の劣化のプロセスについて書いてみます。



EVなどで使用するときにはリチウムイオン電池(セルと呼びます)を縦に70ケ程度直列に
接続して約280Vぐらいにして使います。

そしてこの70ケほどのセルの個々の電圧を監視しながら使用するわけですが、個々のセルの
バラ付きによって端子電圧に差が出てきます。

放電の場合はこんな感じです。


selection4.jpg


放電が進んでいくと当然セルの端子電圧は下がって行くのですが、その下がり方に
差が出てきます。

全部のセルの電圧は個別に監視していますので、ここでいち早く設定した放電終了電圧に
到達したセルがあると、全体の放電がそこで終了します。他のセルに電気が残っていても、
ひとつでも終了になるとそれ以上は使用できなくなります。


充電においても、セルの端子電圧のバラつきが影響します。

充電が進んでいくと、端子電圧の上昇にもバラつきが出てきます。
設定した充電終了電圧に到達したセルがあると、それ以上充電できません。
過充電になってしまうからです。



このように、放電時はどれかのセルがの電圧が下限に達したら放電終了。
充電時にはどれかのセルがの電圧が上限に達したら充電終了となるわけです。

使っていくと経年変化によってこのバラつきがどんどん拡大されていって、やがて
使用できる上限~下限間の電圧差が狭くなっていきます。
取り出せる電力の量が少なくなってしまいます。
これが電池の劣化です。


実際にはバラつきが拡大しないような回路も付加するのですが、ややこしくなるので 省略しています。


通常のリチウムイオン電池では約500回の充放電で容量は70%にまで低下すると
言われています。

70%で使用不能となるわけではありませんが、電池の容量が減ったと実感できる
ぐらいには低下しています。

500回というと毎日使うと1年半ぐらいです。
2年で交換しようとするのは正しいのかもしれませんね。



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