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ヴィヴィオ 凍結路 [ヴィヴィオ]

こんにちは、亀仙人です。(^^);

引退してしまいましたが愛車ヴィヴィオの話をします。


亀仙人は若い頃に少しラリーというものをたしなみましたので、クルマ人生の
スタートはダート、つまり滑りやすい路面から始まりました。


その後紆余曲折を経て(笑)、歳のせいで(主に目の劣化)スピードを上げて
走れなくなったので、再び滑る路面に戻ってきました(笑)。


趣味は山走りなのですが、主に酷道・険道の探索(笑)と延々と1000km以上も
山道を走るのが主体でした。(月4000kmも走っていました;)


そして冬の山道といえば雪道です。
4WDでスタッドレスなので圧雪であればまず問題はありませんが、雪道を
年に10000kmも走るといろんな場面に出くわします。


それが平成○年2月15日の岐阜県のR156ひるがの高原の峠でした。
そこは厚さ10cmほどの氷が透けてツルツルテカテカ光る、氷の峠でした。

この峠にさしかかったときは40km/hでハーフスロットル(これ重要)で走って
いたのでグリップしていましたが、目に見える光景とグリップ感に差があって
違和感を感じたので、ブレーキテストをしてみました。

実際はブレーキテストをしようとしてアクセルから足を離した瞬間に4輪とも
ツツツツツ・・・っと滑り始めました。ここでびびってブレーキを踏んでしまうと
あぽーんしてしまうので、再びハーフスロットルに戻しました。
するとクルマの挙動は安定し、ハンドルを切ると曲がれます。

アクセル離すと滑り出す、ハーフスロットルだとグリップする。
おもしろいので何度か繰り返してしまいました。


しばらく行くと雪壁に刺さっている軽トラがいました。
止まらないといけないのでブレーキを踏むわけですが、アクセルを離した
だけで滑る路面なのでブレーキは全く使えません。(汗~

滑りながらも方向をコントロールしながら、引きつる兄ちゃんの横を通過して
30mほど向こうでなんとか停止し、向きを変えて(一苦労だが)軽トラを
照らす位置に停め、チェーン巻きを手伝ってあげました。

しかし、下りの凍結路とはいえ、完全停止するまでに80mもかかるとは
超一級のツルツル路面に出くわしたことになります。


兄ちゃんを見送った後、結局この峠のツルツル区間を数往復しました(笑)。
これほどの路面に出会うことはまずないので、ここでなんか感触をつかんで
おけば何かの役に立つかなという感じです。

分かったことは、ミューがゼロなのでハンドルもブレーキも全くきかない。
しかしハーフスロットルで路面とタイヤの速度が一致していればハンドルも
効くし挙動が安定していました。

つまり、ミューがゼロの路面でもタイヤが転がっていればクルマはそちらに
向かうので、転がり抵抗の方が小さいということだと思います。

普通なら100km/h以上で起きるようなことが、目の前で時速20km/hで
起きていました。スイートスポットは20~40km/hあたり。この範囲だと
アクセルワークで滑らすのもグリップも自由自在にできました。

タイヤの転がりというのはドライビングの本でもよく出てくる言葉ですが、
ここはまさしくタイヤのグリップと転がりの境目であることが実感できました。

今までもダートや雪道などの滑る路面や多く走ってきたし、ドリフトなる
ものも一応はできるのですが、ミューがゼロというのはさすがに初めてです。



ここで理論的な裏付けを・・・
タイヤのグリップは縦横足して100%と言われています。
フルブレーキでタイヤががロックしたり、アクセル全開でホイルスピンして
いる状況では縦方向に100%使い切っているので、横方向のグリップは
残っていません。だからフルブレーキ中にハンドルを切って回避しようと
してももう曲がれないのです。

逆に縦横100%の範囲内だとタイヤの性能を全部使えます。
そこで、カーブでハンドルを切り始める前にブレーキングを終了させる。
ブレーキとハンドルを同時に使わないということを行なうと、タイヤが鳴く
こともないし、タイヤが滑ることがなくなります。

昨今はタイヤの性能が飛躍的に向上して、ハンドルとブレーキあるいは
ハンドルとアクセルを同時に操作しても、かなりのレベルまでタイヤが
受け止めてくれます。

これは安全に貢献しているのですが、普段タイヤのグリップに頼って
正しくない操作が身についてしまうと、いざという場面に出会ったときに
正しい操作ができません。

滑ると危ないからという理由で性能のいいタイヤを履いていると、滑った
ときの対処が身につきません。そもそも何をすれば滑るのかという
ことが理解できません。

ハンドルを切った分ブレーキを緩める。あるいはブレーキを踏むなら
ハンドルは戻す(最低でも切り足さない)ということができれば、大きく
破綻することは避けられます。

それをもっとも体感できるのが雪道などの滑る路面です。
究極が凍結路面ということです。


亀仙人はもともと雪道は好きでしたが、凍結路は少し苦手でした。
その苦手の理由がこのとき分かりました。ごまかしがきかないんです。
マージンが全くない、アクセル・ブレーキ・ハンドルの操作が高次元で
バランスしていないといとも簡単に破綻してしまうのです。

雪道は雪の抵抗が少しあるので、滑ってしまっても少し立てば戻って
きますが、凍結路面はこれがありません。だから一度滑ってしまうと
滑りっぱなしにあります。頭の中の止まって欲しいという気持ちと実際
の減速の具合が差がありすぎて、恐怖になってしまうのです。

ダートや雪道で滑って面白いという人はまあまあいますが、この
少しあるグリップのおかげでごまかしがきいているだけです。
ツルツルの凍結路を経験するとこのごまかしがありません。


では何が正しいのかという考察を入れるのが亀仙人流です。

  ・基本は縦横100%の範囲内でタイヤを使う。
  ・パニック時でも100%を超えないようにコントロールする技術を
   身につける。
  ・ドリフトなどの特殊なテクニックは、この100%の内外でタイヤ
   のグリップをコントロールすることだと知る。


そして、100%のレベルを変えるのが荷重移動です。

  グリップ力=摩擦係数×荷重

摩擦係数は変えれませんが、荷重を増減きればグリップ力を
コントロールできます。

よく話題に出る荷重移動は、タイヤのグリップをコントロール
することにほかなりません。

うまい人はこれらの理論・理屈抜きに肌感覚だけでタイヤの
グリップを理解しているようです。亀仙人は理科系なので理屈で
詰めていく方が性に合っているのでこのように結論づけました。


さて、この亀仙人の理論を実現するために行なったのが
「コップの水大作戦」です(笑)。

コップの水の話題はモータースポーツをやっている人や本当に
運転がうまい人は出来る人がいますが、頭の中だけ、一瞬だけ
という人も多いです。亀仙人が目指したのは24時間すべての
コーナーで実現出来ることでした。


実際にコップの水でやってこぼれると大変なので(笑)、蓋付き
の容器を準備しました。水だと透明で見えないので、クーラント
を入れました。(泡立ちもなくていいみたいです)
そして、夜でも見えるようにLED照明をつけました(笑)。

これを必殺秘密兵器として日常走行で黙々と練習し、
なんとか液面を一定にキープする運転が出来るようになりました(汗)。


すると、凍結路面が驚異的にグリップするようになりました。
当然、日常の運転でタイヤが鳴いたり滑ったりすることもなくなり、
タイヤのカドが減らなくなりました。タイヤをどれぐらい使っているか
が分かるようになりました。

雪道ではごまかせても凍結路では無理。
この違いを理解することで走りが変わりました。


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画像はR476 木の芽峠です


結果よかったことは、
年寄りを乗せた時に喜ばれます(笑)。




ヴィヴィオ 引退 [ヴィヴィオ]

こんにちは、亀仙人です。(^^);


今日は記念すべき100話目となります。
その100話目は、非常に私的なお知らせです。


亀仙人は平成13年より4台、15年にわたってヴィヴィオを乗り継いできましたが、
この度、体力・気力の限界を感じたため、ヴィヴィオを引退することを決意ました。


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このクルマは友人から受け継いだものですが、新車時からロールバー装着、プチ補強、
フルバケ、フォグランプ、足はワンオフ・オーリンズと超本気の競技車両だったのです。
予備パーツにLSD入りクロスミッションもありました。
(日常使用で距離は伸びていますが)

亀仙人は若い頃にラリーは少しかじりましたが、今は普通のおっさんなんでクルマは
本気なのにドライバーは最後まで通常モードのままでした(笑)。

趣味は今も山道走りなので、ラリー仕様車というのはいろいろ都合いいのですが、
スピードは追求しなくなりましたので、大半は飾りです(笑)。


亀仙人が禁煙するきっかけにもなった1台ですが、
次に乗りたいクルマは決まっていませんので、
当面はTimesカーシェアでしのぐ予定です(笑)。




iPhone7 設計トラブル?

こんにちは、亀仙人です。


iPhone7 が発売直後にトラブルです。
CPU高負荷時にチ---・・・みたいな異音がする個体が結構あるようです。





Appleha回収して修理するようですが、生産台数が1億台を超えようかという人気機種
なだけに、一部とはいえ速やかに交換とは行かないように思います。

不良台数が多くなりそうなだけに、短期間に大量のiPhone7を修理・交換するだけ
ではとうてい間に合わず、アッセンブリー交換(つまり総替え)のものと分解修理
が混在すると考えられます。


特にネックとなるのが、部品を供給するサプライヤーです。
元々の出荷計画だけでも厳しいのに、一時的に大量のサービスパーツやサブAssyの
特急供給を求められます。

サプライヤーにとって厳しいのは、単純に設備を増強するわけにも行かず
(iPhoneは販売台数が減少してきている)、設備投資を伴わない増産体制を構築
することが求められます。

iPhone7以降は販売台数が半減するとの噂もあるだけに、やみくもにAppleの要望に
乗る訳にもいかず、かといって増産のペースが遅いと他のサプライヤーに乗り換えられて
しまう恐れもあり、判断の難しいところです。


そして恐ろしいのがm日本向けiPhone7はFerica(SuicaやIcocaなどの無線通信)
対応のスペシャルバージョンとなりますので、内部基板は別製です(たぶん)。
世界レベルでリコールの場合、日本向けの部材手配には余分に時間がかかる
可能性もあります。・・・オソロシヤ


亀仙人はこんな大規模な量産は経験していませんが、量産の恐ろしさはそこそこ
知っています。一番困るのは追加部材の調達です。部材を供給してくれる
サプライヤに部品を供給するサブ・サプライヤーもまた、一度に大きな量を生産
できる体制にないので、どこかでサプライチェーンの欠ける箇所が出ると、
供給体制が滞ります。

このボトルネックが最小になるように調整するわけですが、かなりの混乱を
きたすことでしょう。


ノイズの発生源がスピーカーでない(おそらく電源回路のコイル)ため、
イヤホンを装着しても本体から異音が出てしまいます。

高音域のノイズなため年配の方は気にならず、若い人にとっては不快と
なるでしょう。コンビニの軒先のたむろ防止の超音波発信器のような感じです。

満員電車でこのノイズがずっと聞こえたらと想像するとかなり嫌ですね。



ちなみに亀仙人は Experiaです(笑)。

友人のiPhone7は無事だったようです。




満員電車ゼロの答えは2階建て車両ではない

こんにちは、亀仙人です。


小池都知事の政策目標の一つに「満員電車ゼロ」というのがあります。

これを実現するための構想が「2階建て車両」とのことですが、全くナンセンスです。
目指すべきは通勤ラッシュの解消であって、輸送量の増大ではありません。


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亀仙人流の満員電車ゼロの秘策は・・・

  都心への流入をなくす

これに尽きます。


具体的にどうするかというと、都心に本社・オフィスを置かないことにメリットが
あるようなインセンティブを与えればいいのです。

都心に本社・オフィスを置く上場企業の法人税を3倍程度に設定し、
郊外あるいは他府県・他地区に移転する企業には補助金を出すとすれば十分に
インセンティブが働きます。
(中小企業に負担がいかないように上場企業に限定します。)

すでに地方に本社を移転した企業を支援した実例がありますから、インセンティブ
の与え方次第です。


税法上の整合性が問われますが、自動車税でエコカーには減税を、多年使用車
には増税を課している現実から、法的にタテマエさえ通れば何でもOKということが
すでに立証されています。


こうすれば、役人以外は都心に通う必然性が減りますから、通勤ラッシュはなくせます。

ついでに都庁も八王子あたりでいいのではないでしょうか?
オリンピック組織委員会も晴海あたりで十分でしょう。


なんでもかんでも都心に置いて、通勤ごときに人的・金銭的負担を強いるのは
もはや不合理であると言い出す人が出てきて欲しいものです。



豊洲市場 大逆転の発想 [築地移転問題]

こんにちは、亀仙人です。


豊洲市場の盛土の問題は専門家委員会の再招聘となり、ますます先行きが
見えなくなってきました。

  ・空洞の方が安全である。
  ・盛土が汚染対策として有効とは限らない。
  ・早くしないと東京オリンピックに間に合わない。
  ・環状二号線が・・・
  ・ベンゼンは築地の方が多い(笑)。
  ・ヒ素は微量で問題ない(笑)。
  ・もう出来てしまってるから、どうやって有効に使うかを考えるべき。
  ・毎日700万円もかかる。
  ・豊洲市場はいうほど危険ではない(笑)。

などなど、まあ無責任な発言が次々と飛び出してきています。



ここで、亀仙人が起死回生・一発大逆転・奇想天外の妙案を発表します。


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  豊洲市場に仮移転して、その間に築地を建て替える。


  ・いろいろ問題はあるが今すぐ豊洲市場に移転する。
   そうすれば日々発生する費用は最小限ですむ。
   移転賛成派の意見も、移転してもらわないと困る派の人も円満解決。
   しばらく危険かもしれない期間が生じるが、今の安全という声が本当なら大丈夫(笑)。

  ・そして直ちに環状二号線と築地の再構築工事に着手する。
   環状二号線に絡むオリンピックまでの期間的な問題は一掃。
   築地跡地は現状未定なので十分間に合う(笑)。
   築地に種々の問題を解消できる施設を心ゆくまで議論して建設できる。
   東京オリンピックで世界中から集まる観光客に築地を堪能してもらえる。
   銀座隣接という特徴を最大限生かすことが出来る。
   築地ブランドは消滅しない。
   築地場外の問題も解消。
   市場への通勤経路の問題も一掃。

  ・築地の再建設費用と移転費用が発生するが、すべて都で負担する。
   もともと都の計画の不備による破綻なので、当然都が負担する。
   その分、オリンピック計画を見直して徹底的に削減する。
   市場業者には多大な負担がかかるので、都で全面的にバックアップする。

  ・問題はお金だけである。
   関係する都議会議員、都職員およびOBの給与・資産で多少なりとも弁済してもらう。
   公の立場の者は問題があれば腹を切るという姿勢を示すことで、緊張感と信頼感が出る。
   そういう前例を作っておくことが大事。
   小池都知事はすでに給与の半分削減を表明。整合性がある(笑)。
   
  ・築地再開後、豊洲市場はきれいに清掃してNHKに売却(笑)。
   NHKは3000億円ほどの予算を予定している。
   相当広大な敷地と建物なので、NHK的にもおいしいはず。
   各フロアへ直接車両を横付けできる希有な構造でメリットはある。



というのはどうでしょうか・・・(笑)




Google日本語からATOKに替えてみた

こんにちは、亀仙人です。


最近ブログなるものを始めました(笑)

毎日文章を書くようになると、キーボードのちょっとした引っかかりやミスタッチが
気になりますが、もっと気になったのがIMEでした。


2年ほど前にMS-IMEのアホさ加減に呆れてGoogle日本語に替えました。

当初はすごく快適でこりゃええわと思っていましたが、最近は自分の思っている
イメージと実際の変換がずれてきたような気がします。

1行の文章で3ヶ所も変更があるととても不快です。


少し前にマイクロソフトJAPANを退職された成毛さんが「実は最近のMS-IMEは
アホです。その理由は、中国人が開発するようになったからです。スマソ・・・」と
つぶやいていましたが、Google日本語よお前もか?という気がしました。

IMEは使い込むほどに、辞書を整備するほどに自分の変換を学習してくれて
欲しい変換を高確率で出すようになるものだと、長年信じていました。

しかし誤変換はともかく、直近の変換結果と同じものが得られない状態で、
すごいストレスになってしまいました。


もう限界です・・・orz




ということで今日からATOKerです。

ATOKは一太郎6.3以来ですので、20年ぶりぐらいかな。。。




富山市の自浄能力?

こんにちは、亀仙人です。

あまり政治を語るのは好きではないのですが、語ります(笑)

富山市で市議会議員が6人も辞職する事態となっています。
いずれも政治活動費の不正請求によるものだそうです。


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富山市議会議員は腐っている!

こういう声が聞かれますが、私は正反対だと思います。


地方議会、国会を問わず議員の政治活動費が問題になっています。
しかし、マスコミの追求も舌鋒鋭くはなく、時間の経過とともにウヤムヤになっていきます。

たまに盛り上がっても前都知事のような話ばかりで、「法的には問題ないが倫理的な問題」
として片付けられ、問題の本質に切り込めていません。

地球7周分のガソリンを使った、白紙の領収書を捏造した、その他聞こえてくる話は
怪しいどころか横領だろうというレベルのものが大多数です。

これはもしかして、一般大衆はマスコミにミスリードされているのではないかとすら
思えてきます。敢えて問題の本質に切り込まずに、知事や議員本人のセコさの問題、
あるいは倫理的な問題にすり替えているのではないでしょうか。

時間が経つとニュースとしての価値が減っていくのか、視聴率のみを目的とする
マスコミの大半はもう取り上げなくなって、事件を最後まで追い詰めて行きません。


そうして市民・国民の側にそのようなウップンが溜まってきたところに聞こえてきたのが、
この富山市議大量辞職事件です。

富山市議は腐っている、最低だ。こういう論調がほとんどですが、私はそうは思いません。
この事件は風化する前に無事犯人?を追い詰めることができたので、辞職に追い込む
ことができたのだと思っています。

これらを調査して暴いてきた市民の活動と、スピード感のある報道、つまり

富山市民による自浄作用の勝利

と思っています。


この勢いを県議会・都議会・国会へと拡大し、日本の政治からシロアリを退治して
欲しいと思います。







リチウムイオン電池は劣化する [リチウムイオン電池]

こんにちは、亀仙人です。


電池のことで書いておきたいことがあります。


それは「リチウムイオン電池は劣化する」ということです。



リチウムイオン電池に限らず、世のすべてのものは劣化から避けられませんが、
リチウムイオン電池の劣化のプロセスについて書いてみます。



EVなどで使用するときにはリチウムイオン電池(セルと呼びます)を縦に70ケ程度直列に
接続して約280Vぐらいにして使います。

そしてこの70ケほどのセルの個々の電圧を監視しながら使用するわけですが、個々のセルの
バラ付きによって端子電圧に差が出てきます。

放電の場合はこんな感じです。


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放電が進んでいくと当然セルの端子電圧は下がって行くのですが、その下がり方に
差が出てきます。

全部のセルの電圧は個別に監視していますので、ここでいち早く設定した放電終了電圧に
到達したセルがあると、全体の放電がそこで終了します。他のセルに電気が残っていても、
ひとつでも終了になるとそれ以上は使用できなくなります。


充電においても、セルの端子電圧のバラつきが影響します。

充電が進んでいくと、端子電圧の上昇にもバラつきが出てきます。
設定した充電終了電圧に到達したセルがあると、それ以上充電できません。
過充電になってしまうからです。



このように、放電時はどれかのセルがの電圧が下限に達したら放電終了。
充電時にはどれかのセルがの電圧が上限に達したら充電終了となるわけです。

使っていくと経年変化によってこのバラつきがどんどん拡大されていって、やがて
使用できる上限~下限間の電圧差が狭くなっていきます。
取り出せる電力の量が少なくなってしまいます。
これが電池の劣化です。


実際にはバラつきが拡大しないような回路も付加するのですが、ややこしくなるので 省略しています。


通常のリチウムイオン電池では約500回の充放電で容量は70%にまで低下すると
言われています。

70%で使用不能となるわけではありませんが、電池の容量が減ったと実感できる
ぐらいには低下しています。

500回というと毎日使うと1年半ぐらいです。
2年で交換しようとするのは正しいのかもしれませんね。



民進党の自浄能力?

こんにちは、亀仙人です。


政治のことを語る立場にはないのですが、気になったことがあったので
書いてみます。


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民進党の党首に選ばれた議員が、実は数日前まで二重国籍状態にあったそうです。

この議員(今は党首)は説明を求められましたが、「質問の意味がわからない」
「生まれたときから日本人だ」「17歳で台湾籍を抜いた」「記憶が曖昧だった」
「もう手続きをした」「違法ではない」という論理展開で乗り切ってしまいました。

亀仙人がもっと驚いたのは、これに対して民進党内部から異論が出なかったことです。
選挙戦終盤になって一部の議員から異議が出ましたが、これは選挙を盛り上げる
ためのパフォーマンスにしか見えません。


誰が民進党の党首になろうが亀仙人には興味ありませんが、声を上げるべきは
一部の議員ではなく、大多数の議員と党員でなければいけなかったと思います。


政府与党のカウンター勢力となるべき野党第一党ですから、誰が党の顔になるか
よりも、自党の存立の正当性を全力で訴えなければいけなかったはずなのに、
内輪の論理を優先してしまいました。


ちょっと前にも似たような印象を受けた場面がありました。

異様なガソリン代を政治活動費として計上したあの議員の問題です。
もっと前には秘書給与の問題もありました。


民主党は(自民党なんかとは違って)絶対に不正を許さない!というスタンスを
国民に向けてアピールすべき千載一遇のチャンスを自ら放棄して、内輪の論理で
なあなあで砂かけてお終いにしてしまったのでは、国民の理解や支持を得られるのは
遠いなあという感じです。


問われたのは民進党の自浄能力だったのではないでしょうか・・・。






テスラの電池 [リチウムイオン電池]

こんにちは、亀仙人です。



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航続距離500kmのテスラが電気自動車の最先端を走っているような印象を受けますが、
内容は眉唾(笑)です。

EV先進国の日本で、日産リーフは閑古鳥が鳴いているのにテスラには行列ができる
のは、このあたりのアピールがうまいからかもしれません。

ただしこのテスラ、幅は2200mmを超え、重量は2.6tもあるので相当でかいです。
都心にあるような立体駐車場では駐車できないそうです。

また、航続距離は500km超ですが、その充電にかかる時間は24時間を超える(笑)
ため、一泊二日で東京~名古屋を往復できません。


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さて、この話題満載のテスラEVですが、その心臓部である電池は18650と呼ばれる
単三電池を大きくしたようなものが数千本搭載されています。主としてノートPC向けに生産されて
いる標準品なので、圧倒的な生産量を背景にコスト・品質(個々のバラつき)については高次元で
達成されています。(特にP社製ですので・・・)

しかし1セル当たりのサイズと容量が規定されているため、EVに応用するためには
これを直列・並列に接続して電圧と容量を稼ぎ出さなければなりません。

ここである懸念が浮上します。
一般的にリチウムイオン電池のセルを直並列にする場合には、一旦並列にして容量を
確保してから、その塊を縦に直列にしていきます。これはセルの性能のバラつきが
出にくいようにするためです。

超大量生産品ですので初期性能のバラつきはほぼないと言ってもいいレベルにあります。
しかし、充放電を行なって経年劣化が進んでいったとしたら、もはや性能レベルは均一では
ありません。同一ロットなら似たような傾向にあるかもしれませんが、それも統計レベルの
話です。

経年変化が進んでいって個々のセルの特性にバラつきが生じると、この最初に並列に接続
したモジュールの内部でも個体差が出てきます。しかし、並列に接続したものの個々の
セルはもう個別には制御できないので、ここからは劣化がどんどん促進されることに
なります。

何年持つかはわかりませんが、18650セルを数千個も積み上げて実現したバッテリシステム
だからこそ、コストを抑えることが出きた側面もありますが、一旦劣化が始まると
それが足枷となって選択肢がなくなっていきます。


テスラはバッテリマネジメントシステムで個々のセルを監視して、劣化が認められたセル
を早期に検出して交換するようにサジェストを出せる。最先端のITシステムを構築して
いるので問題ないと言っていますが、はたしてそうでしょうか?

バッテリマネジメントはどのEVも搭載していますので、ITかどうかはそれをリモートで
本社が把握しているかの違いだけで、検出の中身のレベルは変わりません。
ITというとなんか魔法のテクニックのように聞こえますが、無線LANや移動体通信の
技術が進歩したおかげで車両1台1台がインターネットに接続可能になっただけです。

インターネットにつながった端末を本社が遠隔監視できるのは当たり前で、昔はこの
通信網の構築にべらぼうなコストが掛かって現実的ではなかったのです。
(自動販売機にPHS端末を搭載とかやったことがあります)


さて、セル交換をサジェストされたとして、ユーザーはどうするかというと、当然ディーラーに
持ち込むことになります。しかし数千個の18650セルで構成された電池ですから、この中の
1セルだけを交換というのは現実的ではなく、十数個程度に別れたサブモジュールのうちの
一つをを交換することになるでしょう。

そのサブモジュールは車体の隙間を縫うような形をしているはずで、1個ずつが異なる
形状である可能性が高いです。ということは、メーカーは複数(多数かも?)の電池サブ
モジュールを生産・管理・在庫しなければならず、車種展開すればするほど種類が
増えていきます。果たして長期間に渡ってこの体制を維持できるでしょうか?


また、電池セルは生産ロットによっても微妙に個性(バラつきともいう)を持ってしまう
可能性があります。このバラつきは「高度なIT技術(笑)」によるバッテリマネジメントシステム
で解消される(はず)予定です(笑)。

もっと心配なのは、18650セルは世代によって進化してきているため、同じサイズでも
どんどん容量が増えています。先の話で交換用の部品を用意するとして、一度採用された
セルはずっと同じ容量のセルを確保しないといけないという縛りを受けることになります。

リチウムイオン電池の世界の進歩は思ったよりも早く、ここ5年程で驚くほど変化
しました。これを最低でも向こう20年以上は継続していかないといけないことになります。

EVという耐久消費財を世に出すというのはそういうことだと亀仙人は思います。



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